急性の「切れ痔」「いぼ痔」には即効性を出しますが、慢性のものや、特に全脱肛と言う肛門筋が弛緩してしまっているものは、日常の痛みの炎症を和らげるのが主な効めで、完治して正常に戻すのは、なかなか困難です。しかし、日常生活に差し支えない位に、炎症を鎮めることは出来ます。 急性の切れ痔、いぼ痔の原因は、色々ありますが最も多いのは、患部の血行不良によるものです。歯ぐきと肛門は、入り口と出口と相対的ですが、どちらも「血行が滞りやすい」ことが似ています。血行が悪くなる原因は、「野菜嫌い」で血液が粘っこくなっている事などですが、それは《梅雲丹の効用とその理由》で説明いたします。ここではまず、急性の炎症を鎮める方法のみを述べます。急激に痛み出した「切れ痔、いぼ痔」は、先ず入浴して体を温っため、血行をよくし、浴室の中で患部に馬油を塗って、マッサージをします。肛門の中にも指で塗り入れて下さい。又、就寝前にも塗布し、翌日は、排便後などにも塗布します。最初の入浴塗布で、痛みは相当和らぎますし、大体二〜三日で治癒するでしょう。 全脱肛など慢性のもので炎症が悪化した時は「切れ痔、いぼ痔」と同じ方法で炎症を鎮めます。大切なのは平素から常用すること。平素から常用していれば、急激な炎症は起こさず、ごく少しづつ好転していきます。時々、非常に痒くなることがあり、痒みが出る度に少しづつ肛門筋が縮んで締って行きます。※(痒い時は石鹸で洗うと治まる)気短な治癒を目指しても無理でしょう。 |
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