(昭和55年) |
動物の排泄物(糞尿)は、植物にとっては栄養満点の食料ですし、吐き出す息(炭酸ガスCo2)は、植物にとっては新鮮な空気です。植物は、炭酸ガスを吸収して酸素(O2)を吐き出し、糞尿を吸収して澱粉や蛋白や油やミネラルにしてくれます。 ミネラル(カルシューム等)を沢山含んだ野菜を食べると、人間の体内に出来た余分の尿酸等の酸類(栄養分の燃え滓)と化合して、糞尿と一緒に排泄されます。 すると、その尿酸カルシューム等を、野菜などの植物が又純粋のカルシューム(無色の液体)にしてくれます。 植物が持っている超能力は、全く神業としか思えず、こんな超能力を人間が科学の力で開発したら、水を酸素と水素に分解して、石油の替わりに使うでしょうが、天地の自然の超能力には、人間の知恵はまだ及びもつきません。 大豆や芋や米麦などは、澱粉や蛋白や油脂などの栄養成分も豊富ですが、胡瓜、大根、なすび、人参、それに大根葉を始めとする菜葉類は、余り栄養分はありません。こんなものばかり食べていたら、恐らく栄養失調になるでしょう。それでも食べなきゃならない訳は、野菜の一番の大切な役目が、体の塵掃除だからです。 家庭の主婦が、毎日食事の後片付けをして、汚れ物を洗濯し、家の中を掃除してくれるから、家族が快適に暮して行けます。 野菜や海草のミネラル成分が栄養の燃え滓を掃除して排泄してくれるので、人間の血液はサラサラに浄化されているのです。それが野菜や海草が持つ最高使命と言えるでしょう。 よく、梅干とクロレラ(海藻)が『アルカリ性の浄血食品の横綱』に例えられます。『馬鈴薯の二十倍ものミネラル(アルカリ性)が含まれている・・・・・云々。』などと宣伝されますが、それは馬鈴薯のような大きな梅干やクロレラを食べた時のことです。 そんな事は誇張した宣伝で、何と言っても平素の食卓で毎日召し上がる野菜こそ、一番大切な物なのです。 ・・・・・・ですから、人間は奥さんを大事にするように植物を可愛がって、暇があったら家庭で野菜くらいは育てるべきです。 人間と野菜は、夫婦みたいに仲良く暮さねばならぬのですから・・・・・。 |