関節炎は、老人になると誰でも起る老化現象です。膝関節部の軟骨が老化して溶けて無くなり、硬い骨が直接肉に接触しますから、周囲の肉が慣れるまで、そこに水を溜めて、刺激を緩和しているのです(※炎症部には、体液が出る。血漿、鼻水なども同じ類の体液です。)。膝関節の軟骨が溶けて、ごつごつした硬い骨と肉が慣れ合うのにも、三ヶ月〜六ヶ月はかかります。これは、手当ては何もしなくても、少し安静にしていれば自然に慣れるのですが、以後は若い時と同じ動作はできません。いらいらして無理な治療をすると、返って長引いたり悪化したりします。あせって注射器で水を抜き取ったり、病気になったと悲しむ人がいますが、年を取れば誰でも必ずなるのですから、「関節の軟骨が溶ける年齢まで長生きできて良かった〜。」と喜んでよいぐらいです。関節炎に馬油を塗ってマッサージすると、血行が促進されて、楽になるのが早いと言うことです。
神経痛も同じ要領で馬油でマッサージすると楽になります。
ついでに
ギックリ腰の治し方を、少し申しましょう。
ギックリ腰とは、背中の腰の部分の関節に、神経がはさまった症状のことです。若い時は、軟骨が隙間なく関節を取り巻いていますが、中年になると、あちこちに隙間ができ始めます。関節の軟骨は、老人になって急に溶けるのではなく、中年頃から少しずつ溶け始めるのです。
若い人は隙間が無く、老人になると全く軟骨が無くなって隙間が大きくなりすぎ、どちらも神経がはさまりません。
中年の人は、わずかな隙間が出来ていますから、そこに拍子で神経がはさまると、痛くて大変です。
病院に行っても、自宅で安静にしていても、治るのに一週間はかかります。筋肉が関節を押し開いて、神経を抱きかかえて助け帰って来るのに、丁度一週間かかるからです。
これを即座に治す方法があります。
馬油は不要。ギックリ腰になったら、直ちに何かにぶら下がります。お尻や足の重みで、背骨の関節が伸びますから、神経をはさんだ圧力が緩み、背中をポンポン軽くたたいてやれば、ポロリとはずれて元に戻ります。
(その後、馬油を少し摺り込んでやれば、なお気持ちが良くなりお終いです。)