百疣とは、どんどん増えるので、こんな名が付いた硬い疣です。年配者にできる水疣と言うのとは少し違い、子供や若い人に多いようです。私は、百疣だけでも数百人は治してやりましたので、疣取りの話だけでも本が一冊書ける程ですが、ここでは結論の”治し方”を説明します。
百疣の原因はウィルスです。一番最初に出来た疣を、
≪親イボ≫と名付けています。この親疣を刺激すると、つまり爪で引っ掻いたりすると、丸一日の間に十個も疣が増えます。親疣を病院で手術して、体中が疣だらけに増えた人があり、そういう例があるから国立病院でも大きな疣には触らないというのが慣習です。で、私が発見した百発百中の治し方ですが、その親疣をしっかり火傷させます。中途半端に焼くと、翌日は疣が沢山増えます。その時は、また親疣を徹底的に焼き直せば良いのですが、とに角、疣の下の皮膚の深さが一、二粍くらいまで焼けてしまう位に、強く焼いて≪重火傷≫をさせると、焼きつぶれた疣は勿論取れますし、焼け跡は凹んだ傷になります。焼いて疣を取ったら、直ぐにそこに馬油を塗って手当てをします。親疣の火傷が完治して、跡形一つ無くなるのには一ヶ月以上もかかりますが、親疣以外の疣(子疣と言う)は、翌日むずむずとむず痒くなるので、遠慮せず掻きむしってください。掻くとぽろぽろ剥げ落ちて、不思議なことに疣がとれた後の肌には、疣がついていた跡形一つありません。